アイキャッチ画像は https://store.steampowered.com/app/1092790/Inscryption/?l=japanese より引用
前置き
インディーゲーム「Inscryption(インスクリプション)」(以下「本作」と記載)を紹介します。
本作はネタバレを見ると楽しめないと言われているのでネタバレ無し(※1)で紹介します。
※当ブログは基本的にネタバレ無しで運用していますが、本作はネタバレに厳しいようなのであえてネタバレ無しを明記しました。
初めに本作についての筆者の感想を書きますと、世間で言われている評判の良さは正直ハードルが高すぎて、遊んだ結果「期待していたほどでは無かったな」と感想を持ってしまったのが正直なところです。
当記事は個人の好き嫌いではなく平等な視線でゲーム紹介しますが、今一つハマらなかった人間の意見であることをご了承ください。
- 意外性のあるゲームが好きな人
- カードゲームが好きな人
製品情報
項目 | 内容 | コメント |
ゲーム名 | Inscryption(インスクリプション) | |
ハードウェア | Steam、PlayStation 4、PlayStation 5 等 | |
ジャンル | デッキ構築型ローグライト+脱出ゲーム | |
プレイ人数 | 1人 | |
公式HP | こちら |
ゲーム説明
概要
本作はデッキ構築型ローグライトゲームと脱出ゲームを合わせた作品です。
ゲームは謎の小屋の中が舞台で、謎の人物とTRPG(テーブルトークRPG。詳細説明は省きます)のような進行でカードゲームを行います。
このゲームでは、実はカードゲームを行っている机から立ち上がることができ、小屋の中を探索することが出来ます。
そこには脱出ゲームのように鍵のかかった箱などがあり、その謎を解くには脱出ゲームパートだけでなくカードゲームパートからもヒントを探す必要があります。このように、2つのパートを切り替えながらこのゲームの謎を解くいていく内容です。
ストーリー
『Inscryption』はデッキ構築型ローグライトと脱出ゲームスタイルのパズル、さらにサイコロジカルホラーを血で混ぜ合わせた暗い旅へあなたを招待する。しかし、カードたちにはそれよりも遥かに暗い秘密が刻まれている…。
https://store.steampowered.com/app/1092790/Inscryption/?l=japanese より
システム
本作は「デッキ構築型ローグライトゲーム」と「脱出ゲーム」を合わせた作品です。それぞれの要素について説明します。
デッキ構築型ローグライト
ローグライトとは、「風来のシレン」に代表される不思議のダンジョンリーズに似たゲームで、遊ぶたびにマップ、登場する敵、取得できるアイテムが変わること、加えて、ゲームオーバーになると上げたレベルや集めたお金とアイテムが無くなってしまうことが特徴的のジャンルです。
デッキ構築型というのはカードバトルを取り入れたゲームシステムのことです。カードゲームバトルにより相手を倒し、新たなカードを入手しならデッキを強くし、ゲームのクリアを目指します。
ローグライト要素としては、敵に負けてライフが0になるとデッキが初期状態に戻り、ゲームがスタート地点から戻るといったものがあります。
本作のカードゲームパートは次のような画面です。
画面中央の、獣の手のマークや下矢印が書かれている場所がカードを置く場です。
手前の1行目はプレイヤーが使うマスで、2行目は相手が使うマスです(3行目も相手が使うマスですが、説明を簡略化するため詳細は省きます)。
カードゲームは味方と敵に交互にターンが回ってくるシステムです。
プレイヤーのターンが回ってくると、デッキの上からカードを1枚引くか、もしくは、他のカードを出すときの手助けをする「リス」のカードを1枚引きます。
プレイヤーはルールに従って手札を場に出すことが出来ます。
ルールというのは、カードを出すためにはカードに書かれた血のマークの数だけ場のカードを生贄にしなければいけない、というものです。
例えばリスは血のマークが無いので、場が空いてさえいればカードを出すことが出来ます。
次にオコジョは、血のマークが1つあるので場のカード1つを生贄にして出すことが出来ます。ここではリスが場にあるのでリスを生贄にしてオコジョを出すことが出来ます。
出したいカードを出したら戦闘ステップに入ります。戦闘は、ターンが回ってきている側から、相手側の場に対して攻撃を行う内容です。
計算は場の列ごとに行われます。
自分の場にカードがあり相手の場にカードが無ければ、自分の場のカードの攻撃力分の点数を相手プレイヤーに与えます。自分の場にカードがあり相手の場にもカードがあれば、自分のカードの攻撃力分、相手カードの体力を減らします。
体力が残っていればカードはその場に残り、0になればカードは消滅します。
戦闘ステップによって相手プレイヤーに点数を与えていき、相手よりも点数が5以上多くなったプレイヤーが勝ちです。点差なので、一方的な展開なら5対0で勝敗がつきますし、お互いにいい勝負をしていると20対15まで点数を重ねてようやく勝敗がつく場合もあります。
脱出ゲーム
脱出ゲームとは、部屋に閉じ込められた状態からゲームがスタートし、部屋に用意されている様々な謎を解くことで脱出するための鍵を見つけ、部屋を脱出することが目的となるゲームジャンルです。
本作ではカードゲーム部分がゲームの主体ではありますが、カードゲームを行っている机を立つことができ、小屋の中を探索することが出来ます。
小屋には鍵のかかった箱や、いかにも怪しい時計などがあります。
この謎を解くヒントは小屋の中やカードゲームの中に隠れていて、この2つのパートを切り替え謎を解いていくうちに、このゲームの本質を知ることになります。
オススメポイント
カードゲームのシステムがよくできている
本作にはカードゲームと脱出ゲームパートがあることは前述しましたが、このカードゲームが大変よくできていて、これだけを延々と遊べるゲームを出してほしいと思うほどでした。
カードゲームだけをやり込める内容ではないのが残念なのですが、カードゲームが大好きで色々を遊びたいという人にオススメです。
気になった点
人を選ぶ内容
本作はネタバレが推奨されないように、先の展開が読めないゲームとなっています。その先の展開は筆者の印象としては万人受けするものではなく、「ハマる人はハマる」内容の印象でした。
本作を楽しむためにはネタバレを見ない方が良いのは確かなのですが、遊んだ結果満足を得られるかは人によるので、購入される場合にはそのことをご理解していただいた方が良いと思います。
ゲームのルール説明が乏しい
本作は、「カードゲームを遊んでいるつもりが、実は机を立ち小屋を探索することができる」といったように、突然ジャンルが変わるほどの仕掛けがあります。
しかしジャンルが切り替わっても、新たに出来るようになったことの説明が無く、プレイヤーは勘で行動する必要があります(説明が無いのは、ゲームのテンポを良くし世界観を損なわないためだと推測します)。
これはゲーム慣れしている人であれば勘で「こうするべき」ということが分かりますが、ゲーム慣れしていない人からすると突然ジャンルが変わったりすることに戸惑うかもしれません。
そのため本作はゲーム経験が浅い人にはオススメしづらいかなと思います。
コンシューマ向けの変更点が本作の良さを多少損なわしている
筆者が遊んだのはPS5版ですが、普通に遊んでいても「これはパソコン版だったらもっとすごい仕掛けだったのだろうな」と勘づくような仕掛けがありました(その後パソコン版の情報を調べるとやはりそうでした)。
コンシューマ版も工夫して頑張ってはいるのですが、それでもパソコン版よりは質がやむなく落ちているので、遊ぶならパソコン版をオススメします。
総合的な感想とまとめ
今回は「Inscryption(インスクリプション)」を紹介しました。
ネタバレ非推奨のゲームのため情報を調べることを躊躇うと思いますし、ネタバレを見ると楽しめ無くなることは確かなのですが、遊んだ結果全員が満足できるかというとそうではないなというのが正直な感想です。
しかしネタバレに関係する要素以外で、カードゲーム要素はかなり面白く、脱出ゲーム要素はボリュームは少ないとはいえこれも面白く、カードゲーム要素と脱出ゲーム要素を組み合わせたゲーム性は独創的で面白いです。
ネタバレに関する要素にはあまり期待を持たず、ただただ面白いゲームを遊びたいという人であれば、本作を楽しめると思います。
このゲーム紹介が誰かの役に立ちましたら嬉しく思います。
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