アイキャッチ画像は https://nippon1.jp/consumer/grimgrimoire/product.html より引用
前置き
Nintendo Switch、および、PlayStation 4ソフト「グリムグリモア OnceMore」(以下「本作」と記載)を紹介します。
- RTS(リアルタイムストラテジー)が好きな人、興味を持っている人
- ループもののストーリーが好きな人
- 原作「グリムグリモア」が好きな人
製品情報
項目 | 内容 | コメント |
ゲーム名 | グリムグリモア OnceMore | |
ハードウェア | Nintendo Switch、PlayStation 4 | |
ジャンル | 魔法ファンタジーRTS | RTSの説明は後述 |
プレイ人数 | 1人 | |
公式HP | こちら |
ゲーム説明
概要
本作は2007年にPlayStation 2で発売された「グリムグリモア」のリメイク作品です。
原作から様々なシステムの改善・追加と声優の変更がされました。また、グラフィックは原作の雰囲気の良さを残したまま解像度が上げられています。
ストーリー
魔法学校に入学した主人公リレ・ブラウ。
他の生徒や先生と交流しながら学校生活を過ごしていましたが、入学5日目に起きる事件で、かつて滅ぼされた魔王が復活します。
魔王によりリレ以外の人物が殺され、リレも殺されようとしていたその時、気が付くとリレは学校生活の1日目に戻ります。
初めは、魔王の復活は夢だったのかと思うリレですが、学校生活を再度続けていく中で同じ5日間が繰り返されていることに気が付きます。
謎の力により5日間がループする世界で、リレはループの中で得た様々な知識を工夫し、魔王復活の阻止を目指します。
システム
本作の戦闘システムはRTSです。RTSとはリアルタイムストラテジーのことで、リアルタイムに進行する戦場で、数多く登場するユニット(本作では「使い魔」)に指示を与えて敵と戦うゲームのことを言います。
ゲーム画面は下図のとおりです。
緑のバーがあるものがプレイヤーが指示することになる使い魔で、橙色のバーがあるものは敵の使い魔です。
見ただけでも大量の使い魔がいることが分かると思いますが、この画面に収まっていない使い魔も大量にいます(右上のマップから、画面外にも使い魔がいることが分かります)。
戦闘はカーソル(指の形のもの)を主に使い、例えば「この使い魔からこの使い魔に対して攻撃」という指示を与えると、使い魔は自動で敵の場所まで移動し攻撃を行います。
RTSの中でも本作の特徴として、様々な召還を行える「グリモア(魔導書)」と、様々な行動に必要となる原動力「マナ」があります。
グリモアを使うと戦場に魔方陣を設置でき、魔方陣からは使い魔を召還できます。グリモアは全12種類あり、種類によって設置される魔方陣と召還できる使い魔が異なります。
マナは、グリモアによる魔方陣の設置や、使い魔の召還に使用します。
マナは戦闘中に集める必要があり、マナを回収できる使い魔が「クリスタル」というオブジェクトから採取できます。
マナは戦闘を進めるうえで非常に重要であり、いかにして安全に効率よくマナを集めるかが戦闘のキモとも言えます。
戦闘は、敵の魔方陣を全て破壊することで勝利です。逆にプレイヤーの魔方陣が全て破壊されるとゲームオーバーとなります。
原作からの変更点
ここでは原作「グリムグリモア」からの変更点について、特に印象に残ったものを紹介します。
倍速モードの追加
早送りボタンを押している間、ゲームスピードを2倍から8倍の速度で進めることができます。
本作は、全ての原動力であるマナを集めるための待ち時間や、攻撃のために敵のもとに辿り着くまでの移動時間など、何かと見ているだけの時間が多いのですが、倍速モードによってかなり快適にプレイできるようになりました。
個人的には、リメイク最大の目玉はこのシステムの追加だと考えています。
スキルツリーの追加
ステージクリアの報酬として獲得できるコインを使用することで、スキルツリーからスキルを習得できます。
スキルツリーには、使い魔を強くするスキル、マナの消費を少なくできるスキル、戦場に呼び出せる使い魔の上限を増やすスキルなどがあります。
スキルツリーからスキルを開放していくことで、最終的には原作 PlayStation 2版 よりも遥かに強い状態になれます。
ステージ開始前に攻略ヒントが追加
各ステージの開始時に攻略ヒントが追加されました。なおヒントを見ずに進めることも可能です。
ヒントが特に良かったと思ったのは、本作には味方ユニットに「視界」というパラメータがあり、視界の範囲外は暗闇になってしまい何が潜んでいるか見えないため、どの方向に進めばいいのかもわからないのですが、それを的確に教えてくれることです。
例えば「スタート地点から左に強敵が潜んでいるので注意」のように教えてくれるため、ストレスを軽減して楽しむことができます。
とっても、難易度が極めて簡単になるほどではない適度なヒントであり、「親切なヒント」という印象を持てるものです。
オススメポイント
遊びやすいRTS
本作のジャンルはRTSという珍しいものです。
RTSには海外のゲームが多く、更に対人プレイがメインのものが多いのですが、本作は日本のゲームであり1人プレイ専用という極めて珍しいものとなっています。
日本人には馴染みが少ないRTSですが、本作はかなり遊びやすく作られていますので、RTSというジャンルに興味を持っている人が入門用として遊ぶことや、RTSには興味がなくても本作の世界観が気になっている人にオススメできる作品です。
先が気になるストーリー
前述の「ストーリー」の項目でも紹介しましたが、本作のストーリーはループものです。
ゲームの舞台となる5日間をループする中で、主人公は徐々に知識を身につけ、5日目に発生する事件を防ぐため奮闘します。
このストーリーの見せ方がとてもうまく、まずゲーム開始後1時間もしないうちに最初の5日目が訪れ、どのような事件が起き、そしてそれを防ぐことがプレイヤーの目的だということが理解できます。
その後はループにより1日目に戻るのですが、主人公だけは前のループの記憶が残っているので、今までのループで得た知識を使いどのように未来を良く変えるかを考えて行動します。
ループものと聞くと、同じ場面が何度も登場しマンネリするイメージを持つかもしれませんが、本作は一切そんなことはなく、逆に、爽快感を得られるくらいストーリーのテンポが良いです。
ストーリー重視のゲームが好きな人にも、本作はオススメ出来ます。
気になった点
使い魔の相性が複雑
本作で戦闘を行う使い魔には4つの属性があります。
4つの属性には下図の通りの相性があります。矢印の方向に対して有利です。
これが本作の戦闘における主な相性ではあるのですが、これ以外にも相性が存在します。
1つは、サブスタンス(実体)とアストラル(幽体)という2つの「ボディタイプ」です。
各使い魔は属性とは別にボディタイプを持っており、攻撃方法によっては「サブスタンスには当たらない」「アストラルには当たらない」というものがあります。
他にも、「スカルメイジ」という使い魔はアストラルに対して圧倒的有利といった、一部使い魔に設定されている相性もあります。
これらをすべて理解しないと、例えば、精霊魔法から交霊術には有利のはずなのに、他の相性が悪いのでボロ負けするといったことが発生します。
全体的に遊びやすい本作ではありますが、相性の複雑さだけは少し頭を使わないと難しいかなと思います。
総合的な感想とまとめ
今回は「グリムグリモア OnceMore」を紹介しました。
原作PlayStation 2版は、ゲームシステムもストーリーも面白い作品でしたが、戦闘中に待たされる時間が長いことだけが不満な作品でした。
しかしリメイク版で倍速モードが追加されたことで不満点が無くなり、大変綺麗にまとまった作品になったと思います。
かなり遊びやすい作品なので、何かしら興味を持たれているなら遊んでみて良い作品だと思います。
このゲーム紹介が誰かの役に立ちましたら嬉しく思います。
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